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はじまり

初めまして。

いま、脳や意識の問題に興味を抱く人たちは多いようだ。テレビや一般書でも「海馬」や「シナプス」といった言葉が日常にまで浸透してきている。

このブログでは、これから脳や意識の研究に将来関わっていきたい情熱のある若い人たち(高校生や大学生)や、しっかり脳について勉強したい方々に情報を提供したいと思っている。私は、現在カリフォルニア工科大学でポスドクをしている脳の研究者です。最先端の脳科学や意識研究について勉強していく指針となるような教科書のレヴューやおすすめの論文を紹介していこうと思う。

去年(2005年)、京都大学時代からのライバルで親友でもある土谷と共に、クリストフ・コッホ氏の『意識の探求』   を翻訳出版した。

意識の探求―神経科学からのアプローチ (上)
意識の探求―神経科学からのアプローチ (下)

この本を読めば、現時点での科学的立場からの意識研究の現状がどのようなものであるかの概要をつかむことができる。脳科学の真面目な本を初めて読む人には、教科書のようでなかなか難しい内容かもしれない。知的好奇心のある高校生・大学生が読んで、なぜ意識の研究が面白いのかに気づいてもらいたい。さらに、この本のいいところは、しっかり読めば、視覚(ヴィジョン)についてのニューロサイエンスについての基礎が身に付く。

翻訳者として言うのは変かもしれないが、英語は科学者にとって表現の手段なので、やる気のある人には原著で読んでもらいたい。

 The Quest for Consciousness: A Neurobiological Approach
 

私自身の経験で、大学でニューロサイエンス全体を見渡せるような授業がなかったことが非常に残念だった。ニューロサイエンスというのは脳すべてのことである。あらゆるスケール(分子レベルからネットワークレベルなど)とあらゆる脳の機能(視覚や運動など)がテーマなのだから、ニューロサイエンスを志すものは非常に多くのことを学ばなければならない。私自身がなにもかもわかっているとは到底いえたものではないが、これから脳科学を勉強したいと思っている方には、多少なりともアドヴァイスをすることはできると思う。

学会などでみつけた、おもしろい話なども紹介していこうと思う。

では

金井良太


金井良太のサイトおすすめの英語の本リスト

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» [Book] クリストフ・コッホ「意識の探求」 [村永: Tetsuro Muranaga’s View]
フランシス・クリックと共にクリストフ・コッホが取り組んできた「意識の探求」、いわゆる心脳問題(The Mind-Body Problem)の研究成果をまとめた本である。 「意識」の要素というべき「クオリア(質感)」を表象するニューロン群とその活動(NCC = Neuronal Correlates of ... [続きを読む]

受信: 2007年5月27日 (日) 20時21分

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