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オランダ

「なんでオランダに行ったのか?」と今まで何度か訊かれたことがある。自分ではなんでだかわかっているけれど、大抵はごまかして適当に答えている。本当のことを知っている人が口を挟もうとすると、どうも居心地が悪くなってしまう。あまりひとにうまく説明できないからだ。どこで生活するかというのは個人的なことで、意識とかクオリアとかと関係なさそうかもしれない。でも自分にとっては、意識と時間という問題意識と直接つながっている。

大学の3回生のときに、7ヶ月ユトレヒトにいったのが最初だ。そのあと、大学を卒業してから1年ロッテルダムに住み、そのあと丸4年ユトレヒトにいた。20代のほとんどはオランダにいたことになる。1999年の夏から、2005年の秋まで、途中で卒業するために1年間日本に帰ったのを除いてあとはオランダだった。

「なんでオランダに行ったのか?」という質問には、なんでもっとアメリカとか普通のところじゃないんだ?という疑問が含まれている。研究をするということに関してはあまり積極的な理由はない。あえてあるとすれば、大学院にいくと半分公務員扱いで給料がでる。それは、日本以外の国なら程度の差こそあれ似たような状況だろう。さらに、オランダは英語が通じることが多いとはいえ、英語圏ではない。だから、研究者として英語が大事とかそういう発想ではあまり積極的に行こうと思える場所ではない。だから、 「なんでオランダに行ったのか?」というのは何か理由があるに違いないと思われるのだ。

大学院に関しては、なんだかんだあって、最終的に他にいくところがなかった。その時点で既にオランダに二年近く住んでいたから、あえてオランダに行ったというよりは、そのまま残ったという感覚だった。だから、大学院はオランダに行った理由とは関係ない。

一番最初の理由は、実はオランダの小説だった。小説を読んだくらいでその国に行ってしまおうというのは、少し変かもしれない。

その小説の英語訳がこれ。

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日本語訳は『これから話す物語』という題名ででている。一番最初は日本語訳を読んだ。その頃は、外国語をせっせと勉強していて、小説は原書で読もうとか努力していた。オランダ語だけは、勉強しないだろうから翻訳で読んでもいいというルールで選んだ。

この小説を最初に読んだときの衝撃はまだ覚えている。時間がすぎて、ときどき忘れそうになる。それでも、思い出すことはできる。他の人にも奨めてみたけれど、あまり理解は得られなかった。そのことについて説明したい。はたしてうまく説明できるだろうか。

簡潔にいえば、現在性または時間、クオリア、欲望、そしてサイエンスという自分にとって重要なテーマがすべて入っていた。そして、今ではそれが自分の研究したいと思うテーマになっている。

もうすぐ朝の4時になる。もう少し内容について詳しく書きたいが、時間がないので次回へつづく。

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