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VSS 終了

やっとVSSが終わった。毎晩いろんなひととあっていて、かなりくたくたになった。そのかわり、面白い情報がたくさんもらえた。

下條ラボでは、VSSの後で学会に参加した人が、面白かったと思う発表を2つか3つ紹介するというセッションがある。これはいい仕組みだと思う。参加しているときに、面白いものを探そうというモチベーションが高まる。それと、人に話すことで、その研究の意義などについて考えるようになる。

今回は、昔同じオフィスだった、Mark Nieuwensteinのattentional blink(略してAB)の話が面白かった。彼は、去年はRSVPのなかで二つのターゲットだけでなく、すべてをリポートすればattentional blinkが起きないということを発表してみんなを驚かせた(PsychScienceの論文 )。これは、難しいタスクでABが起きないという極端な例だが、今年の発表ではものすごく簡単そうなタスクでABが起きるということを示していた。

まずRSVPからdistractorをなくして、最後のT2(二つ目のターゲット)のあとのマスクだけにした。T1(一つ目のターゲット)とT2の間には何もない。それでも、ABが起きる。それがまず驚きなのだが、さらにリングをT1としてつかって、コントラストを下げて50%の確率でしか見えないようにした。そのとき、リングが見えたときだけにABが起きるという実験結果だった。

ABには、いろいろな説明モデルがあるが、この実験からは、注意がどうだとか、マスクがどうだとか、ゲートを閉じることがどうこうということだけではなくて、何かが意識に上ることがABを引き起こす決定的な要因だと考えられるところがおもしろい。

それとは別に、continuous flash suppressionがものすごくはやっている。昔だったら、binocular rivalryで見えてる時間と比べてたような実験がすべてcontinuous flash suppressionになっている。

それと、さらに別に、UCLのBahadorの発表では(実際には聞きにいけなかったけど)spatial attentionを見せない刺激に向けることで、contrast adaptationがfacilitateされてthreshold elevationがより大きくなるということを示した。自分の実験 と結論は違うようだが、tilt aftereffectの場合は見えないことでattention のorientation specificityがなくなっているという解釈とつじつまがある。これも、次に示すべきことだと思っているうちにやられてしまった。Bahadorもこの実験は時間がかかるといっていた。あと、もうひとり学会中に発表はしていなかったが、まったく同じ実験をしたといってきた。たぶん、彼はスピードで負けてしまうだろう。

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